生きるの死ぬの

世にも奇妙な物語」で燔祭をやっていたので、久しぶりに『鳩笛草』を読み返し、『クロスファイア』も読み返した。
宮部みゆきってすげえな。
初対面の刑事について、「昔飼っていた犬に似ている」と言いだし、突然その犬の様子や最期の時までをも延々数ページにわたって詳細に書きつづり出しても全然不自然じゃなく読ませる。

とあと
『ふたつの枷』
古処誠二は戦記物作家と呼ばれているようだが、いーや、あれはれっきとした「本格だっ」というのが持論であります。
ワンテムシンシンはちょっと本格っぽくなかったけれども、その他の「帰着」「スコールに与えられた時間」「死者の生きる山」はやはり本格でしたよ!

ひとが、生きること。
生きることがぎりぎりの選択の成功の結果である場合、生きること、生き残ることはすなわち思考すること、の結果である。
推理すること、の。
本格とは、推理することである。