当然の帰結

金の出入りをエクセルファイルで記録している。忙しくなったので一週間に一度まとめて記入するようになり、かなりスリリングだ。
身の毛もよだつレシートと記憶のパッチワーク。どうして月曜日の晩御飯は一体なんだったか思い出せないのだろう。どうしてレシートには本の題名が書いてないんだろう。そもそもどうして私は本屋をはしごしているのだろう。
そして現金とSUICAとEdyの夢のコラボ。どれで何を買ったのかが忘却の彼方に…便利になったはずなのだが苦しんでいるのは何故なんだ。
しかし、深夜一本のジュースを買ったことを思いだしてぴったりと勘定が合ったときのカタルシスは何ものにも代え難い………(もっと他にあるだろ、いいかげん…。)

闇の底

闇の底

『天使のナイフ』の乱歩賞受賞後第一作。
 少女を襲った犯罪が起こるたび、過去に同様の子供をターゲットとした犯罪を犯した者が殺される。処刑人サンソンは、いったい誰なのか。


薄い(本の厚さが)。そして薄い(内容が)。
おそらく作者は最後の真相がわかった衝撃をちょっと多めに見積もってしまったのではなかろうか。
犯人を追う側と、犯人視点の章が入り乱れているつくり。
犯人視点の描写から犯人は多分あれで、ということはここで名前が出てきたこいつだろう、というのはわかってしまう。でも彼がどうしてそうするのかがよくわからず、そりゃ最後はああなるとは思っていたけど、ううん、そうなのか…。
ある意味落としどころは理解できるが、後味の悪さが残る。
切れ味が悪い感想だが、切れ味の悪い構成とストーリーと結末なのだから仕方がない、と言ってみる。