まめたん

テスコ(大型スーパー)でProcessed Marrowfat peasというものの缶詰が売っていた。なんだべと思って買ってきて調べてみると、青エンドウ豆のこと。若いうちに収穫すればGarden peas、熟してから収穫するとMarrowfat peas、ということらしい。日本でも若い順からサヤエンドウ、グリーンピース、エンドウ豆、と名前が変わるんだね。

とまれ、英語版Wikipediaを見ていたところ、気になる項目が…。
The name marrowfat pea for mature dried peas is recorded by the Oxford English Dictionary as early as 1733. The fact that an export cultivar popular in Japan is called Maro has led some people to assume mistakenly that the English name marrowfat is derived from Japanese.
要するに、「日本に輸出されていたメジャーな品種の名前がMaroって言うから、マローファットって名前が日本語に由来していると考えている人がいるけど、オックスフォード辞典に「マローファット」という項目が1733年には登場していることから、それは間違いだね」という感じ。
Maro? なんのことだろう。きいたことないなー。
このへんを見ると、
http://www.wordiq.com/definition/Pea
http://en.wikibooks.org/wiki/Cookbook:Pea
日本向け輸出品でメジャーな品種の名前がMaroだったというように読める。つまり英国での英語の名前であって、そも日本語ではない、のではないか。

いろいろ調べてみると、誤解の最たるページはここではないかと。
http://www.hungrybrowser.com/phaedrus/m011602.htm#4
The Maro variety of dried pea originated in Japan and was introduced to England one hundred years ago. The Japanese asked the English to grow these maro peas for them as England's climate was so good for pea growing. They said that they wanted fat maros - good plump peas. Thus they became known as marrowfat peas.
「Maro種は日本原産で、100年前にイングランドに導入された。イングランドの気候が豆の栽培に適していることから、日本人から栽培を依頼された。その際日本人たちは『まるまると太ったMaros(fat maros)』が欲しいと言っていた。だからマローファットという名前で知られるようになったのである」
いろいろ細かいディティールが加わり、見てきたような物語りっぷりである。

このサイトは、よろずご質問お答えします的な掲示板から発展していったもので、特に料理の質問に特化していって、サーチエンジンにピックアップされたりして有名になりました…というような歴史を持っているらしい。少なくとも彼らはそう語っている。
いまいちこれがどういうノリと影響力のサイトか分からないのでなんとも言えないが(真面目に質問に答えているのか、でたらめな答えを創作していく芸なのか…)。彼らがいうようにこれが人気のあるサイトであるならば、この影響で誤解している人がいるのかもしれない。

日本豆栽培協会みたいなところに、マロ品種について聞いてみるか…?

…って、何をやっているんだ私は。
こうして調べ物というのは寄り道に寄り道を重ねていくのであるなあ。