いったい俺が何をしたというのだ?

何故このような責め苦を受けなければならないのかわからない。身に覚えなどこれっぽちもない。

今日ダリ回顧展を見に行ったのだが、ものすごく疲れた。
普段あまり美術館などに行ったりする人間ではないのだが、ダリは好きなので行きたかったのだ。
正直、もう二度とあんな美術館には行きたくない。あんなに人がいる美術館というものを、初めて見た。まあ、人が多いだけならいい、問題はその中身だ。

人が辛抱強く人の切れ目を待ち、やっと視界を確保して絵を眺めている時に、横で絵を指して自分の連れに向かって「あ、卵だ」とか言うのやめてくれ。
卵が描いてあるのは見ればわかるだろ? それとも、君の連れは目が見えないのか? 卵が卵だと理解できない特殊な認知障害を有しているのか? なあ、それは今どうしても言わなければならない言葉なのか?
そういう言葉を聞かされるたびにげんなりしてその場を離れてしまう。

あと、ヘッドフォンで音声ガイドを聞きながら絵を見て、「あ、ほんとうだ」と頻りに感心する勉強熱心な親子連れ、あるいは「これ知ってる〜」とのたまう博識な方。
君たち一体何しに来てるの? 絵を見に来ているんじゃないの? 何を「確かめ」にきているの? それを口に出して言うことで、いったいどういうメリットがどこの誰に生じるわけ?

美術館の中は私語禁止にしてほしいなあ…。

そういうわけにもいかないなら、今度はノイズキャンセリングカナルヘッドフォンを準備して行かなくては。(といってそれが欲しいだけだったりする)