恐怖の研究 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-10)

恐怖の研究 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-10)

 エラリイのところにホームズ譚の未発表原稿が届けられる。それはなんとホームズが切り裂きジャック事件を扱った記録である。
 誰がなんのためにエラリイにそれを送ったのか? そして切り裂きジャックは誰なのか?

 クイーンが書くホームズというのが面白くて、ずっとにやにやしながら読んでしまった。ワトソンが考えていることを当てて見せたり、事実の断片からの強引な推理…。今のすれきった目で読むと、ギャグにしか見えないのがせつないところ。
 肝心の中身の方も、大丈夫。ちゃんと推理ですよ。ちょっと軽いけどね。