morning girl
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2005/06/01
- メディア: 単行本
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ミステリがどうこうよりも、作家として終わっている。
だって登場人物の会話が全部
名前「せりふ」
名前「せりふ」
で書いてあるんだぜ。
地の文も視点がふらふらのゆるゆるだ。ト書きとしても読めない。
もちろんそういう書き方でなければならない必然性は皆目認められない。
前から文章に不安があったけど…ついにここまできたか。文章の構築そのものを放棄するのは作家としてお金をもらって書いている以上だめだろ。前衛的な試みである、という言い訳は通用しない。だってそういう構成じゃないし。必要性がない。仕掛けに関係ない。ただ単に文章が書けなくてト書き風になったようにしか見えない。
初めて小説らしきものを書いた勘違い中学生の、ノートに書かれた「第一作」を読まされているんだと半ば信じたくなった。
誰がそんなもの読みたいんだよ。プロが書いているちゃんとした「本」が読みたくて読んでいるんだぜ。
はっきり言って、文章であるというその点だけで、清涼院の方がましに思える。